三軸修正法黎明期
「これからまくタネ」 31〜35
池上悟朗


「これからまくタネ」は、演出上動画を組み込んでおります
ご覧になる方の環境によっては、「かなり重い」場合もあると思われますがご了承下さい。


「これからまくタネ」 31
「スタートライン」31

 病気をしました。とても長く苦しんだのですが、奇跡的にすばらしい先生との出会いがあって、映画の 画面がフェードアウトしていきます。そして数十年後、すばらしい家族に囲まれた主人公がまた画面 に戻ってきます。そのあと医者になっていたり、事業に成功していたり、幸せいっぱいの毎日、また ひょんな事で小さな時に救ってくれた先生との再会。先生から当時の秘話を聞いてまた感動。感謝の涙。 とは良くありそうな映画のストーリーですね。でも今の僕はどうでしょう。待っていても幸せに通じる フェードアウトがやってきません。どうして!!事実は「仮病だった」という自責の念、長く寝ていた 為に弱くなりきった体。学校にあまり行ってないから全然分からない授業内容。話が合わなくなった友 人達。これら全部をこれから修復しなきゃならないんです。自動的に時が解決なんかしません。ひとつ ひとつすべてを自分の力で取り戻さなきゃならないことに気が付くのに時間は要りませんでした。

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「これからまくタネ」 32
「途方に暮れて」32

 前よりつらい現実からとりあえず目を背けることは出来ます。父母もまだ若くて元気ですから。 でも後ろ向きな生き方はもう充分やり尽くしましたからこれからは前と反対を、前を向いて生きなきゃ それこそ何のための人生かわかりませから、「どうにかしなきゃ」このひとことです。凄く重い!重い。 重すぎます。 僕だって以前とは生まれ変わったように前向きにガンガン生きたい。でも突然、人の半分しか寝なくて 大丈夫な体を持つわけではないじゃないですか、当たり前だけど。 劇的に解放へ向かうきっかけをやっと掴んだのだから、ついでに「超人的な体力」か「天才的な頭脳」 かなにかひとつでも、実は神様が隠していて、「やっとやる気になった君にプレゼントがあるよ。」 と夢枕に立って、「奇跡」を起こしてくれてももいいんじゃないでしょうか?雨降りに外へ出て、 いっそのこと雷に打たれてみよう。その瞬間に脳細胞に変化が起きて天才になるなんていい話だよね。 とか真剣に考えていたんです。馬鹿みたいです。結構「かわいそうな自分」に酔っているわけです。

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「これからまくタネ」 33
「期待していた奇跡」33

 現実世界の僕はといえば、「奇跡」どころかちょっとなにか始めただけでだるくなって寝たくなってし まう。今までがほとんど寝てばかりいた状態ですからね。実はおなかも弱くてすぐに下痢をするし腰痛 持ちでもあったのです。この状態からやっぱり新たな人生を始めなければいけないのです。テレビゲーム で言えばHP(打たれ強さの数値をこういうのです)が0に近い状態。ちょっと戦おうとすると倒れちゃう。 一生懸命やろう、がんばろう!とただ思うだけで疲れてしまうので自分自身にイライラします。要する に有酸素運動してないからスタミナが全然無いわけです。疲労物質を短時間で分解出来ない状態だった わけです。 それから自分のこと以外で大事なことをもうひとつ。すばらしいお医者様の診断結果で納得したといって 、あの父が急に別人になるわけないですね。基本的に同じ人、同じ考え方。社会復帰を目指し始めた僕に やっぱりイライラするでしょ。これが本当の現実ですね、あこがれのドラマはみんな所詮作り物でした。 僕はドラマの主人公なんかじゃなかった。これも夢見がちな僕にとってかなり大きなショックでした。

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「これからまくタネ」 34
「吉方(きっぽう)」34

 実は小学校5年生に私が具合が悪くなって、脳腫瘍を疑われていたころから、両親はいよいよどうすれば よいのか分からず、人から良いと言われるままに次から次と民間治療法、健康法、祈祷、占い、お経、 それこそなんでも試してみていました。沢山の民間医療には様々なものが有りますが、東京や名古屋の 治療所にビジネスホテルを借りて1週間ほど通ったことが何度かありました。効果が有ったのかもしれな いのですが、原因が心の問題だったのですから体を治療しても劇的にシャキッとなるわけ有りません。 沢山の先生方にはご迷惑おかけしました。でもひょっとするとそんな患者さんも多いのではないかな? 民間の治療法のほかには「気学」の一部なのでしょうか「吉方」(きっぽう)を取って何月に1ヶ月 単位でどちらの方角に行ってそこで寝泊まりする。昼間の間はいろいろ移動して歩くのですが、夜は 自分の星(九星)まわりに合ったその場所へ帰って寝泊まりするとかそんなこともやってみていました。 そのために特別に家を借りたり両親もいろいろ大変だったと思います。それから私はある行者の見立て で名前の画数が悪いのが原因だと中学校の3年間、名前を変えていました。そのころ話では3年間別 の名前を使っていたという証明が出来れば本当に名を変えられると聞きました。「悟朗」という本名は 特に子供のうちに体が弱くなる名前だそうで、代わりに学校で使っていた名前は「徳勝」(のりかつ) です。今でも中学校の同級生と話すときだけ「のりかつ!」と呼ばれます。いつの同級生かはっきり 分かって便利でもあります。(笑) テスト用紙にもこの名前を書いていまして、中学校1年の最初に先生が「池上君はご家庭の事情で今日 から違う名前を使うことになりました」とクラスで発表してくれたと思います。変わり者ですね。

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「これからまくタネ」 35
「ねんぼろの味」35

 ねんぼろって知っていますか?田圃の畦に良く生えているネギのような植物で、地下茎がちょっと エシャーレットのようにふくらんでいまして、味噌をつけて食べるとこれがなかなか珍味なのです。 犬の散歩のついでにどこからか抜いてくるのが日課でそのほか取れる野草はなんでも食べました。 タンポポのお浸しはまだおいしい方です。3白と呼んでいましたが、「上白糖」「白米」「白い小麦粉」 などは食べてはいけないものとされていました。みんな僕の具合が悪いのが原因だったと思うのです。 肉類は禁止、これを当時は「自然食」と呼んでいました。現代の知識からすると当時田圃や畑は農薬 がたっぷり使われていたと思うので良かったのか悪かったのか?父の友人でピアノの調律師のSさん宅 にお呼ばれで昼食をご馳走になったとき白いお米がまばゆいばかりに輝き、まさに「銀舎利」僕ら兄弟 3人ともそのときの光景が忘れられなくなりました。食品添加物が問題になり始めた頃です。 そのころ本当においしいと思った野草は「行者ニンニク」です。今はスーパーにも売っていることが 有りますので試してみてください。もしかしたら長野県だけしか売っていない可能性もありますが。

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